信仰―法話コーナー

法話

初 心【2014年1月の法話】

早い早いと言われる一年も始まりました。皆様にとって昨年はどのような年だったでしょうか。私の中で一番印象に残っている事は、やはり東京オリンピックに決まる前、最終投票直前、東京のプレゼンテーションでの滝川クリステルさんの「お・も・て・な・し」演説。昨年の流行語大賞に選ばれました。それからというもの日本の子ども達は皆、滝川さんの真似をしているとのネット記事を目にしました。現にたまにお寺にお参りに来る女の子が「あ・り・が・と・う」と合掌をして滝川さんの真似をするのも目にしました。

このおもてなし演説を見ていてすごく気になったのが最後の合掌です。どんな方でも合掌をする姿は日本人らしく、美しいと思います。また昨年は沢山の方が合掌をされました。合掌をするということは、「この世に生まれし縁に感謝をすることでもある」と聞いたことがあります。

昨年、私はお世話になった修行道場へ何年かぶりに伺い、寮監先生方に近況報告と御挨拶に伺いました。色々なお話を頂き、道場を後にする時、門前にて御本尊様に御挨拶をして門を出ようとすると、寮監先生方が合掌をして自分に挨拶をしてくださいました。何とも言えないありがたい気持ちになり、帰りの車中は色々な事を考えました。初心を忘れている自分に気づき、反省で心が一杯になりました。言葉ではなく、形で心が動きました。これも合掌の力であります。自分の言動に対して反省するきっかけが与えられるのも、沢山の自己を取り巻く御縁のお陰です。

昨年は「お・も・て・な・し」演説に感動したとの声を多く耳にしました。合掌とはこの世に生まれし沢山の御縁に対し感動を忘れない心と心の挨拶ではないでしょうか。宗祖弘法大師も

 

生縁(しょう えん)聚(あつ)まるときは則ち春苑の華も其の咲(え)めるに譬うに足らず

 

(この世界に生まれる縁は、春の庭園に華が咲きみだれる以上に喜びに満ちあふれている。)と言われておられます。神仏へのお参りや、先人様方の教えはいつの世も、知恵の光でございます。それぞれの方に目標がありますが、まずは恩師、家族、兄弟、友達、同僚、嫌いな人に、好きな人。特に嫌いな人はなぜか自分に対し影響力があるように思います。そういったすべてに感謝し、また合掌し、幸せに一年を過ごしていきたいものであります。

合掌

(白井祥雲)

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