信仰―法話コーナー


法話

ヒーロー【2012年10月の法話】

  先日大聖院にて、萬燈会という行事が三日間夜に行われました。多数の音楽家、歌手、ミュージシャンによるさまざまな楽曲、音楽、歌で萬燈会の夜を色どりました。その中で、一人のミュージシャンのライブの最後に「子供の時のヒーローといえば、仮面ライダー、ウルトラマン、アンパンマン、プリキュア、いろんなヒーローがいますが現実には存在しません。でもわれわれ一人一人がヒーローになる事ができる」という曲を歌われました。私たちは誰しも子供のころは、その通り架空のヒーローに夢をいだいていましたね。しかし大人になるにつれ現実を見て成長し架空の人物ではなく、実在する身近な存在にヒーローの姿を求めていく様になってきたと思います。彼の歌で、だれでも気持ちの持ち方、日々の行い次第でヒーローになる事ができるという歌詞に私は共感する事ができました。先のオリンピックでも、メダルを取ったみなさんは、たちまち国民のヒーローとなりました。しかしそれは、メダルを取ったみなさん一人一人のずば抜けた身体能力と、私たちが考えもおよばない努力を成しとげた結果ですね。彼らは感動と勇気と前向きな気持ちを与えてくれました。又、岩手県陸前高田市の被災者のみなさんだけでなく全国の人々に希望と勇気を与えた奇跡の一本松も、また被災者のみなさん、私たちにとってのヒーローです。もっともヒーローとは、正義感あふれる人、人のため世のために生きている人、約束を守って正直で誠実な人、どんな屈強にも耐えしのぐ力を持つもの、それが一つでも極められた時、初めて人に勇気や感動を与えられるのではないでしょうか。私が思うにヒーローとは仏の心に通ずる物があると思いました。仏心をおこして(発心)、すべての人々を救おうとすることが仏の行いであり、この仏の心で仏の行いをする人を菩薩といいます。ヒーローとはすなわち菩薩行をしているということになるのではないでしょうか。

 私達でも、日々の暮らしの中で、正しい行いを心がけ、自分に素直になり、懺悔し改め、決しておごる事なく謙虚で、感謝の気持ちを忘れず、一つの事を諦めず一生懸命であれば、誰もがきっと誰かのヒーローになる事ができるでしょう。

 私も四才の娘を持つ父親として、娘にとってアンパンマンにはなれませんが、娘にとってのヒーローになれる様、日々菩薩行に勤しまなければと思います。

合掌

(三松庸裕)
◆◆◆法話のバックナンバーはこちら◆◆◆



戻る 

NMJ Net Market Japan Corp.