信仰―法話コーナー


法話

天・地・人【2009年6月の法話】

戦後、日本は世界的な経済大国となりました。人々の幸せの在り方を、心より物へシフトチェンジしたのです。
その結果、確かに私達は物質的に豊かになりました。しかし、本当に幸せになったのでしょうか?
現在格差社会を生み出し、ワーキングプアなんて言葉まで作られ、年間の自殺者は増加の一途を辿っています。
他にも数多くの問題が、日々私達の身の回りで起こっています。
国家国民の幸せな生活の為と大声で叫びながら政治・経済の不正は後をたたず人々の心は大いに乱れ、世はさながら弱肉強食の様を呈しております。
そんな今だからこそ、人としての生き方や心の在り方に、疑問を覚える人が増えておるようです。
巷では戦国ブームだそうで、激動の乱世の中を生き抜く武将の知恵や教訓、どんな状況下でも命を懸ける生き様に、多くの人々の心を惹きつけておるようです。
中でも今、NHKで放送されております直江兼続が一番の人気だそうです。
その当時、危機的状況にあった越後の国を守り抜き「領民が何ものにも災いされることなく、幸せに営めるように考えて領国の統治を行いたい」 という愛の精神を、いかなる環境の変化や烈しく揺れ動く戦国時代の中にあっても、貫き通しつつ義に生きたという点が人気の要因のようです。

さて、私達は天と地の間に生きながら、どれだけ天と地の恵みを知り生きているでしょうか?
天の星々の運行により四季があり潮の干満があり、地球上では日々の天気のバランスが生命を産み育んでいます。
私達は天地の間にあって生かされ、そして万物全ての「縁」が地球上の一切の生命を生み出し関わり合っているのです。
関わり合っているからこそ全ての生命は平等で貴く、たった一つしかないしかも、たった一度しかない愛しい宝物なのです。
そこにおのずと「ありがたい」とか「もったいない」の言葉が出てくるのです。
この「ありがたい」という感動が、自分を取り巻く天と地と人に感謝の念を表し、万物全てを慈しみ愛する心を生み出すのです。
そしてその心をもつことが、人としての美しい生き方なのです。

(酒井太観)



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