信仰―法話コーナー


法話

欲と願い【2007年9月の法話】

あなたは仏さまや三鬼さんを拝む時、どんな気持ちで手を合わせていらっしゃいますか。

家内安全・身体健康・諸難消除・交通安全・商売繁盛・病気平癒・心願成就等々願い事はたくさんあります。また、この願いを細かくすれば、無限に広がっていきます。例えば、病気平癒一つをとっても、目・耳・口・鼻の病気、胃腸・肝臓・腎臓など内臓の病気、ガン・脳梗塞・心臓病など恐い病気、手・足・腰痛など様々にあるでしょう。本当に人の願いにはきりがありません。

江戸時代の流行り歌にこんなのがあります。

いつも三月花の頃 女房十八わしゃ二十

死なぬ子 三人皆孝行

使って減らぬ 金百両

死んでも命のあるように

何と今でも十分通じる願いばかりではありませんか。科学技術の進歩と共に、人間の外界に対する考えは驚くどほ変わりましたが、人間の内なる心の世界は昔とほとんど変わっていないことになります。

願いは、私達が生きていく努力目標です。それは明るさであり、何よりも生きていく力の源です。人間にとってこれほど大切な心はありません。しかし、それに対して同じような心に、欲があります。これは願いに反して暗さであり、私たちの生きる方向を誤らせる源です。

では、その決定的な違いはいったい何でしょうか。願いは自分が正しい努力をすることによって、周りをよく変えていくことが出来るものです。それに対して欲は、自分の努力なしの自分勝手な頼み事であり、人の力ではどうすることも出来ないことに対する幻想なのです。そう考えますと、はじめにあげたいろいろな願いもそのままただちに欲に変わるものもあるでしょうし、心のもちかたいかんによっては願いに変わるものもあるでしょう。

お互い欲ではなく、願いの生活を心がけたいものです。


(本徳 寛俊)

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