信仰―法話コーナー


法話

心でつなぐ縁 【2007年3月の法話】

自分が大聖院に来まして、早くもあと一ヶ月で一年が過ぎようとしております。

二十歳を過ぎると時が経つのが早くなるとはよく言ったものですが、大学を卒業し、こうして時間に追われる生活になりますと、まして時間が一瞬で過ぎるものなのだと実感致しました。それと同時に、今までたくさんの人達に支えられて来たのだな。と今更ながら深く感じました。自分は高校まで秋田で育ち、大学四年間は和歌山で過ごしました。大学生活は姉と二人暮らしだったので自分一人で知らない土地に来るというのは広島が初めてです。来た年、平成十八年は弥山が開創されていから1200年ということで様々な行事があり、やはりその中で幾度も辛い時、苦しい時がありました。そういうとき、何の気がねもなく語り合える友人の存在はとても大きいものです。ちょっとした一言で自信がついたり、救われたり。人との繋がりの有難さというものは実際に離れてみて初めて分かるもの。この度、大聖院に来た時、親、兄弟、友人、日頃何も感じず、一緒にいることが当然と言う考えを改め、これまでの人生を反省する良い機会になったと思います。今までなにげなく聞いていた言葉、仏教の中のおしえが、大切で、自分だけで生きているのではなく、生かさせてもらっているんだと言う事を改めて確認して、仏教をたくさんの方に末代まで語りついでいく事を実感しています。皆さんも偶然や奇跡で繋がった周りの人たちとの縁、そして仏様に感謝して今までを見つめ直し、これからを過ごして行かれたら良いと思います。

弘法大師空海は、三密を説かれています。身密(身体の働き)、口密(言葉の働き)、心密(心の働き)「手を合掌あるいは手の指をいろいろな形に組むこと、口に真言やお経を唱え、心を仏様の静かで清らかな心の境地に精神統一することが大切です。」と説かれています。三鬼さんの祈祷でも、「身口竟の三業を清め……」と奉読します。今、私達のできる事は、言葉一つ一つの意味を理解して、どんな相手でも、正しい言葉で注意して話し、心で家族や仏様と話していると思い、手を取り合う様な気持ちで相手と接すると、その相手も別の人に、またその人も別の人に次々と輪が広がり、やがては、平和な世の中になって行く事ができるはずです。皆さんと正しい魔法の言葉を話して行きたいものです。

(虻川義照)

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