信仰―法話コーナー


法話

魔法の言葉 【2007年2月の法話】

“ひらけごま”と言葉を言った時に、大きな扉がガタガタと動き出す……昔聞いた童話の中の有名な言葉ですね。今、私達が何げなく日常生活の中で話している言葉は、一つの魔法のような物ではないかと思います。

例えば、朝起きたら、「おはよう」といいますが、その言葉は、いつ誰が朝起きた時の挨拶と言ったのでしょうか?何もわからずに子供の頃から、魔法にかかった様に口から出て来ます。私達は生まれてから色々な言葉を覚えたり、聞いたり、していますし、言葉は今でも新しく生まれています。しかしその言葉で多くの人は、人生を左右される事になるのです。受験で、親・兄弟・友人・先生から「がんばれ」と励ましてもらう。「おめでとう部長に昇格する」今までの努力と次へのスタートの両面で心の中は自信につながります。「結婚して下さい」とプロポーズをされて、結婚を決意したり、歌詩や小説など人を感動させたりする事もできる反面、人を不幸へと導いてしまう言葉があります。今、テレビを見ていると、殺人事件や子供達のいじめの問題の報道がくり返し流れて来ています。でもその大半が言葉によって生まれて来ているのではないでしょうか?いじめの報道では、「○○○」と言われた。といじめられた子供が書いた手紙を聞いたりできます。今「○○○」と書いた所に入る言葉は、私達にはわかっています。どういう言葉を相手に言えば、その人が不幸になるのか私達はすでに言葉の意味を理解しています。そして、理解しているからこそ、自分の心で言葉を選び良い言葉で話をします。

弘法大師空海は、三密を説かれています。身密(身体の働き)、口密(言葉の働き)、心密(心の働き)「手を合掌あるいは手の指をいろいろな形に組むこと、口に真言やお経を唱え、心を仏様の静かで清らかな心の境地に精神統一することが大切です。」と説かれています。三鬼さんの祈祷でも、「身口竟の三業を清め……」と奉読します。今、私達のできる事は、言葉一つ一つの意味を理解して、どんな相手でも、正しい言葉で注意して話し、心で家族や仏様と話していると思い、手を取り合う様な気持ちで相手と接すると、その相手も別の人に、またその人も別の人に次々と輪が広がり、やがては、平和な世の中になって行く事ができるはずです。皆さんと正しい魔法の言葉を話して行きたいものです。

(南無大師遍照金剛 小野 湛海)

閉じる 

NMJNet Market Japan Corp.