信仰―法話コーナー


法話

幸を呼ぶ布施行 【2006年8月の法話】

言葉は人と人とのコミュニケーションに用いられます。私ども僧侶も信者さんに対して、仏さまの教えをお話する中で、自分自身もフッと気付かされ、心の中が浄化されていくような感じを受けることがあります。
日々穏やかな気持ちでありたいと願うのは皆同じ。誰しも怒り、憎しみ、妬みの心に捕らわれたくはありません。
しかしながら人間は弱いもの。頭の中では分かっているつもりでも、他の人から罵声を浴びせられたり、悪口を言われたり、他人の噂を聞かされたりすると知らず知らずのうちに心が揺らぎます。心荒ぶるときは身体にも悪影響を及ぼし、ストレスで心身ともに不具合が生じます。
同じ言葉でも発し方によって相手への伝わり方も変わってきます。人に対して丁寧で優しい言葉で接することを心がけることは布施行に通じます。これを「言辞施(ごんじせ)」と言います。これと連動して暖かい、やさしい気持ちを与える「心施」人の心を和ます笑顔の布施「和顔施」優しい眼で人に接する「眼施」ができれば相手はもちろん自分も安らいだ気持ちになれることでしょう。
逆にひどい言葉を発すれば心も顔も眼もそのように乱れて表れて参ります。必ず、必ず、自分にも返ってくるのです。
心を静めお経、真言を唱えることで仏さまの温かさを体感できるのは無論、自分が苦しいな、辛いな、と感じた時こそ、周りの人に目を向けてみてください。同じように苦しむ方がいるはずです。心がけ次第で人をほっこりとした気持ちにさせることができ、同時に自分自身もリラックスできることでしょう。そこに仏さまの世界があるのです。
たとえお経を唱えられなくなるとも、宗派が違えども自分に出来る行から始めましょう。いつかその輪が大きくなることを願って…
(亀井山法秀)



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