信仰―法話コーナー


法話

厄年【2004年12月の法話】

 数え年で、男は25歳と42歳、女は19歳と33歳が厄年と、俗に言われています。
 ことに男の42歳と女の33歳は大厄(たいやく)あるいは本厄(ほんやく)といわれて、生涯のうちでもっとも中止しなければいけない年齢であるといわれます。
 厄年というのは、災難や障害がふりかかるという年齢という意味で、この厄から逃れるために年頭にお寺や神社にお詣りするのですが、その途中自分の身につけていた櫛やお金などをわざと落として、“厄落とし”をするという風習もあります。ことに大厄である42歳(33歳)は、その前年を前厄(まえやく)、後年を後厄(あとやく)といって、前後3年間を厄の年として正月、5月、9月の月にお詣りして厄除け(やくよけ)を祈願するということが、よく行われています。
 この厄年の由来については、42歳は四二(しに)という文字の響きから「死」を連想して忌むのであり、三十三歳(さんざん)の言葉の音から“さんざん苦労する”ということを連想してその年を忌んでいますが、さらには「男子は8歳から血気がさだまり、16歳で精通し、8年ずつ血気が変じて、40歳で血気満ち、41歳から血気が衰えるので、40歳を初老という」といって、男子の精力が衰えていく年を厄年としています。男女とも体調が変化して老化現象のはじまる年齢をさしているようです。
 一定の年齢に達したものが、お祭りの行事の諸役に参加する資格をもつことができる事で、3歳、5歳、7歳の子が稚児で神役に選ばれるとか、13歳あるいは25歳で神輿をかついだり、そのほかの役につくとか、42歳、61歳になると宮座というお祭りの正式成員として認められるという村落共同体のなかでの一定の地位を与えられることを意味し、その祝い年であるというわけです。
 神事に参与するために心身の清浄を保ち、身をつつしんで、無事に奉仕できるように祈った風習が、祭りの組織や社会組織などの結びつきが不明確になっていって、ただ年齢だけが取り残されて、別の意味が与えられるようになったわけです。
 他人の目から見ればまったくの大厄も、厄年だ、災難だとばかりに目をとられてしまっては、それで終わってしまいます。災い転じて福となる。大難を中難に、中難を小難に、小難を無難に、という、厄を落とすお願いをし、厄を転じて福とするようにお力をお貸し下さいと祈り、そして、自分自身が、それに向けて、努力精進することが大事なことだと思います。

(本徳寛俊)


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