信仰―法話コーナー


法話

振り子【2003年11月の法話】

 今年も気がつけばはや、残りも少なくなって来ています。思い返してみれば、耳をふさぎたくなる様な事件、一年を通して不順な天候、なくならない世界的な争い、明るい話題が少ない世の中、と暗い事が今年も多かったと思います。
 先般、ある方がこんな事を言っているのを耳にしました。「世の中は振り子、人生も又同じ」と言っていました。例えば人が食事をしたければがんばって、はたらき、そうすればおいしい食事を頂く事が出来ます。一生懸命はたらく事は、決して楽ではありませんが、その分、後で頂く食事はかくべつな物ではないでしょうか。その事は、我々の人生の全てにあてはまる事ではないでしょうか。振り子は、右へ大きく振りたければ、まず左に振り始めないと右側へ行けず、それをだんだん大きくしていく物です。スポーツでも試合に勝利しようと思えば、多く練習をしなければ結果が出ません。スポーツでも振り子でも、結果を出し続けようと思えばそれに合った練習と努力が必要です。振り子でも何でも頂点に立ってそのままだと下がって行くだけです。ですから日々努力が必要です。しかし、力いっぱい努力だけすればいい訳でもなく、人でも振り子でも、それぞれに合った技量に合わせて努力しなければ、限度を越えた事になると糸が切れて飛んでいってしまいます。
 この事は最近の少年犯罪でも同じ事が言えると思います。この少年はこんな凶悪な犯罪をしたのだからと、つきはなすのではなく、その周りにいる我々が上手く見守り、手を差しのべて、罪を犯したマイナスエネルギーをプラスエネルギーにしてあげる様にそれこそ振り子の様に良い方向へ導いてあげなければならないのではないでしょうか。そうやって一人一人にしてあげればやがて社会全体が良い方向に進んでいくのではないでしょうか。今だけを見つめて最悪だからだとあきらめないで、今は最悪だけど、良くなるチャンスだと思って、人生という振り子を、上手に活かしていけば、悪い時でも楽しく良い方向へいけるのではないのでしょうか。  (福嶋範道)



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